日本のベニスと称する福岡柳川【川下り】で田園情緒を感じる

福岡の南部にある柳川は日本のベニスと呼ばれる。なぜかというと、市内を掘割が縦横に流れるからだ。昔は生活用水のために人工的に掘ったが、戦国時代に柳川城を建てるためにさらに防衛を目的とする複雑化したようだ。

柳川川下り-どんこ舟

現在は「水の都」との福岡の観光名所として、どんこ舟でゆるり川下りしながら、藩政時代の遺産を見学できる。
川下り観光業者はいくつがあるが、今回は「柳川観光開発(株)」を利用した。
こちらから各川下り観光業者の詳細を一覧できる:https://www.yanagawa-net.com/attractions/ohori/

柳川川下り-乗船場

西鉄柳川駅の改札を出たらすぐにあるバス停で、松月乗船場まで送迎バスを乗れる。逃しちゃった場合は、徒歩で5分くらいでもたどり着ける。
乗船場に着いたら、まず内堀コースのチケットを購入。
終点の沖端まで約4.5km、所要時間は約70分。乗合船は大人1650円で、12歳未満の子供は830円。
また、柳川観光開発(株)のWEBクーポンもあるので、ぜひご利用を:https://www.yanagawakk.co.jp/kawakudari/coupon.html

乗船場のところで100円でばっちょ笠もレンタルできる。かぶるとさらに田園風情が増すよ。

柳川川下り-笠
柳川川下り-乗船場
柳川川下り-どんこ舟

さて、出発!どんこ船はエンジンが付いてなく、船頭さんが棹を挿すことで進む。とても静かで、船頭さんの案内や水の音をはっきり聞こえる。
沿岸にある民宅は川沿いで金魚鉢で川から掬った魚を育てたり、水洗い場や船着き場へ直結する階段を設置したりする。それは川沿いに暮らししているならではのロマンでしょうね。

柳川川下り-住宅
柳川川下り-住宅

川があれば、カッパもあるでしょう笑。柳川にカッパ伝説数々残っている。その一つはこちらのいたずら好きのカッパの話:
あるお寺の和尚さんは、夏になると毎日涼しい本堂でお昼寝をしてた。お寺の裏住んでいるいたずら好きのカッパがその様子を見て、昼寝をしている和尚さんの顔を撫でまわした。最初に和尚さんは気にしていなかいが、だんだんカッパが毎日いたずらするように来ていた。怒った和尚さんはある日に昼寝するふりをして、カッパが来るタイムングを待ってた。何も知らないカッパはいつもの通りにいたずらに来た。瞬時に和尚さんに掴まれ、片手が切り落とされた。カッパは怪我したままで逃げた。
何日後、片手を失ったカッパがまたお寺を訪ねてきて、和尚さんに「どうぞ許してください。もう二度としません。返してくだされば、骨折の薬も教えます。」しかし、和尚さんは激怒して何も聞き入れなかった。
今でもその手はそのお寺にあるそうだ。

柳川川下り-カッパ

ハッピーエンディングとは言えない話だが、こちら寝転がった「河童の夢」のカッパ像はかなり気持ち良さそうな表情で可愛らしい。ひょっとして手を返してもらったのかな笑

柳川川下り-北原白秋

途中に詩的なものが書かれた石碑があちこちにある。それは代々柳川藩御用達の海産物問屋を営む旧家に生まれた詩人の北原白秋が書いた作品。
「色にして 老木の柳うちしだる 我が柳河の 水の豊かさ」行間に柳川に対する愛情を感じられる。船頭さんが詠ってくれた詩を耳を澄まして聞きながら、何百年前に北原白秋さんも今の私のように同じ船を乗り、同じ景色を見てたでしょう。

柳川川下り-水門

そして「柳川城堀水門」は柳川城の城堀の一部で、城内に入る唯一の水門らしい。両側にある400年前に建てられた石垣は今でも健在。

柳川川下り-結婚式
柳川川下り-橋くぐり

掘割に橋もたくさんある。その日の水嵩により、橋の下をくぐる時にうつ伏せしないとぶつかるよ。また、その日にちょうど結婚式に遭遇し、橋に結婚お祝いの幕をかけて皆に祝福してもらったり、結婚写真の撮影したりする。

柳川川下り-売店

また、水上売店もある。前タイでしか見たことなく、とても新鮮。すぐに通り過ぎるので、買いたい人は素早く声出してね

柳川川下り-くもで網

かつて堀の漁で使われてた「蜘蛛手網」のディスプレイもの。元々は有明海から発祥した干満潮の差を利用して魚を網ですくい取る伝統的な漁法のひとつらしい。
柳川の掘割では干満潮がないため、独自の待ち伏せ漁法でフナや鯉、泥鰌を捕まっていたようだ。

柳川川下り-景色

60分の川下りでちょっとタイムスリップして、時代劇にも入ったような気がした。
季節の移り変わりを応じて、春にはお花見、夏に夜の納涼舟、冬にはこたつ舟などが体験でき、色んな柳川掘割の表情を楽しめるよ。

柳川 川下り
乗船場:西鉄柳川駅から歩いて5~10分の所に4カ所あります。こちらの乗船場マップをご覧ください
発船時間:乗合船は10名前後の定員になれば順次発船します(団体貸切船は船会社にお問い合わせください)
乗合船料金:大人(中学生以上) 1,500円〜1,650円 小人800円〜830円(船会社により異なります)
所要時間:乗船場(柳川駅近く) 〜御花北門60分程 乗船場(柳川駅近く)〜沖端 70分程
URL:https://www.yanagawa-net.com/attractions/ohori/

ホームシックになったことない旅人体質の日本在住台湾女子。 旅行するたびに、必ず旅先にあるスーパー、コンビニと美術館行くタイプ。 >>ABOUT ME

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